不登校のお子様への対処方法

不登校のお子様への対処方法

不登校になる原因は実に様々です。

中学生が最も多いようですが、他者からのいじめ、クラス内や集団の中での孤立、勉強についていけない、もともと勉強が嫌い、担任の先生と相性が合わない、学校自体が合わない等々・・・
私自身は、中学3年生の2学期から転校し、転校先の中学校の担任から高校受験妨害などの酷いイジメを受けました。

また、自分の子供は中学2年生から成績が急降下し、推薦書のみで入学できる私立高校にしか進学できませんでした。
しかし、その高校でも勉強について行けず、1年生の年末で不登校となり退学となりました。

その後は、2年間のひきこもりとなり、部屋から一歩も出ない生活が続きました。
多くのアドバイザーに相談しましたが、的確な意見や方法は見つからず、結局は「見守る」ことの重要性を知りました。

同級生から2年間の遅れを取りましたが、その間に自分のやりたい事が見つかり、何とか大学を卒業して現在はIT系のそれなりの企業のエンジニアとして就任しています。
お子様が不登校になると、親御様としては不安感で一杯になるかと思います。
子供の将来を危惧しない親御様はおりません。

ただし「学校へ行きなさい」は禁句ですし、学校の先生や友人が自宅まで訪れることは、逆効果となることが多いです。

最終的には、自分自身が「このままではダメだ、自分に克つ」という意思を持つことが重要となります。

その時が訪れるまで、親御様は優しく「見守る」ことがベストだと考えます。
ちなみに大学生の不登校もかなり多いのが実情です。

入学できたものの、友人ができず五月病にかかってゴールデンウイーク明けから不登校になり退学する学生が相当数おります。

重要なことは、親御様自身が慌てず、どっしりと構えてご自分に自信を持って自己肯定感を高める(自分を好きになる)ことです。

不登校のお子様の家庭教師も担当しておりますが、毎日通学している生徒さんよりも優秀な生徒さんも見られます。

学校へ行っていない分、自分が学習面で不利な状況だと自身が把握してくれれば成績は伸びます。

何も心配する必要はありません。

まずは不登校の原因を除去するのが第一歩ですが、これがなかなか難しい場合が多いのも事実です。

学校の先生も多忙で不登校の生徒さんも増加傾向にあるので、対処できないのが現実です。

自宅で集中的に勉強していれば、平均以上の学力は身に着けることはできます。
さらに不登校の生徒さんはギフテッドの可能性も持ち合わせているかもしれません。

生徒さんの長所を伸ばしに伸ばして、将来は社会に貢献できる人材に育成したいという思いです。

余談ですが不登校が解決できなくても、通信高校へ進む道があります。
我が家はこの方法を取りました。

まったく通学せずに卒業できる通信高校は残念ながら存在しません。

しかしながら、年に数日間のみ通学すれば卒業できる通信高校もあります。
自分の子供の時は3日間でしたが、1年間に一度だけ2泊3日のスクーリングに参加するだけでした。

それも本人は嫌がっていましたが、高校を卒業するためだと自分に言い聞かせている様子でした。

高卒の学歴が得られれば、あとは大学へ進学することも専門学校へ進むこともできます。
通信大学と提携している専門学校があり、4年間通学する必要がありますが、ほぼ入試はなく通常の4年生大学卒と同じ学士号を文部科学省から取得できます。

大学と比較して、専門学校の方が就職力は強い傾向にありますので、経済的な面ではやや大変にはなりますが、大卒の資格も取れてお子様の生涯年収を考慮すれば十分に元が取れるでしょう。

●ひきこもりのお子様への対処法

不登校が原因で、そのままひきこもりになるというケースが多いかと思います。

学校だけでなく、社会に馴染めずに家から外出したくないという心理的な状態に陥ります。

ひきこもりにも段階がありまして、学校へは行かないが友人とは外出する、どうしても必要な用事がある時だけ外出する、家族と食事や会話はするが自宅からは一歩も外に出ない、   家族とも一切関わり合いを持たず自室からも出てこない、などです。

最後のケースが最も重症ですが、我が家はこの状況でした。

学校の先生、友人、よく遊んでいた同年代の親戚達が訪れてくれましたが、最初は会っても一切会話をしない、そのうち会うことも拒否するようになりました。
2年間、風呂にも入りませんので、部屋から異臭が漂うほどでした。
食事をお盆に乗せて部屋のドアの前に置き、その後食後のお盆を取りに行くという生活です。
トイレに行くとき、ちらっと見た子供(男子)の髪は背中まで伸びていました。
親としては、やはり優しく「見守る」ことが最善だと考えました。

親から子供へ話しかけたり様子を伺うことは一切止めました。

結果的には、2年後に自分の意志で部屋から出てきて、さすがにこのままでは自分がダメになる、自分の将来に不安感を持ったようでした。

中学1年生から勉強は一切していませんから、学力は小学生並みです。

それでも通信高校に入学して、課題をオンラインで提出し、年間3日間のスクーリングも仕方なく参加し、どうにか高卒にはなれました。

その後の進路が先ほど述べたとおりです。

ひきこもりの主な原因は幼少期からの親の過干渉だと言われています。

我が家も子供に過度な期待を持った時期があり、親として猛省いたしました。
子供の人生は子供の人生、親の人生は親の人生です。

どうか、お子様を好きになることはもちろん、親御様ご自身も好きなって頂きたいです。
子供は親の背中を見て育ちます。

ひきこもりの期間、お子様本人も極めて苦しい精神状態であることは間違いありません。
そのような時期に心から信頼できる方とお会いすることができれば、人生が一転する可能性もあります。